介護士を10年続けて思うこと

現在の職場で、介護の仕事(高齢者介護)を続けて10年目です。
他の介護施設も含めると、介護士歴は13年程になります。

10年前の自分と比べて実感するのは、
ミスが少なくなった、ということでしょうか。

はたらき始めた頃は、一生懸命さは人一倍だったと思います。
だけど、ヒヤリハット・事故もしょっちゅう起こしていました。

今でも思い出すとゾッとするのですが、
ベッドの柵を外したままその場を離れる、
酸素吸入器のチューブにつまずいて転ぶ、
誤薬する、
トランス時に相手を転倒させてしまう、
など。
本当に恐ろしすぎます・・・。

その度に、上司に厳しく言われて落ち込んだりもしましたが、
当時、本当の意味で自分の過失に気づいていなかったのだと思います。
「なんで自分ばっかりがこんな目に会うの?」と内心思ってましたから。

その時の自分は、仕事を早くやろう、上手くやろうとしていたのだと思います。
「仕事ができる子」とか言われるのが嬉しくて。
でも本当に大切なところは、そこじゃないですよね。

効率・スピードを重視しすぎると、ご利用者さんへの注意が必ず疎かになりますし、
焦りながらの仕事では、普段なら気づくはずのリスクを見逃してしまいます。


介護士がお手伝いするのは、主に食事や入浴などのシンプルな日常生活の1コマ1コマ。

しかし、ご利用者さんにとっては、
そういった日常生活にこそ危険が潜んでいること。
介護者の些細なミスによって命を落としかねないし、
逆に介護者の気づきによって助けられる命もあるということ。


これは10年介護の現場で働いていたからこそ、
確信をもって言えるようになった訳で、
新人時代はこんな大切なことに本当に気づけなかったんですよ~。

人間は失敗するものですし、心がけだけで、全ての事故を防げるわけではありませんけどね。

10年間、大きな目標もなく、介護を辞めたいと思うことが数えきれないほどありました(今でもある笑)。
それでも何とか仕事を続けて、やっと安定感が出てきたな、と自分を褒めてやりたいわけです。


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